第46次南極地域観測隊 越智 勝治


現在は昭和基地の主要部は45次隊が管理、運営しており2月1日の越冬交代後に46次隊が引き継ぐことになります。それまでは建設作業等でかなり多忙なため、交信の打ち合わせは越冬交代以降がよいと思います。
先日の津波の影響で昭和基地周囲でも70数センチの波が観測されています。実際には氷海に覆われているため生活していてもわかりませんでした

本日(12月28日)氷上偵察のため越冬隊長と基地周囲を飛行しました。参考までに上空から撮影した昭和基地のあるオングル島の写真を添付します。この時期は地面がかなり露出しており、最高気温は5℃程度まで上昇します。左下に小さく写っているのがしらせです。
なお、気温が5度になるのは、地球温暖化ではありません。
気象庁のチーフのコメント「現在まで約40年間基地で定常観測をおこなっているが、気温のトレンドに変化は認めていない。南極大陸は南半球にあり、文明圏と海洋で隔てられているので地球温暖化の影響はうけにくい。昭和基地周囲は南極地域の中でも比較的気温の高くなる地域である。」
また、インド洋津波の観測については、海上保安庁海洋情報部のチーフのコメント「昭和基地のあるオングル島に海底圧力計を設置して約20年間潮汐を記録している。津波が来ても海氷におおわれていると海面は上昇しないが、圧力センサーにより潮汐を測定できる。今回の記録は昭和基地での観測記録上はじめてのできごとである。」

参考URL
http://www.nipr.ac.jp/jare/topics/earthquake/index.html


撮影日時12月28日正午、天気くもり、気温1.6度。
今回搬入した観測隊ヘリコプターに搭乗し昭和基地上空高度約1500mより撮影。